犬についてぽろぽろと。

折角、この世に産み落とされたあの力強く、凛とした、未来を見据えた曲たちも、形を成さぬまま消えていくのだろうか。私の記憶に残る微かなメロディが消えてしまえば、もう、それで終わりになってしまうのだろうか。
それが一番悔しい。悲しい。


…とか尤もなことを言いながらも、実は自分が縋ることのできるものがなくなったというこの現状が嫌なだけであって、様々な言葉を以ってしても、この喪失感や、虚無感や、絶望や、焦燥は語り尽くすことができない。理由も、聞きたいような、聴きたくないような。聞いたところで何かが変わる気がしないし、むしろ余計に傷つきそうな気もする。かと言って、何も変わらないままというこの現状も苛々するんだけど。どっちがいいんだろうな〜。どっちが傷つかないで済むのかな〜。なんて思いながら、毎日を過ごしている。


はっきり言って、苦しい。
ここまで好きだったのかと自分でも驚いてしまうんだけど、とにかく毎日彼のことを考えてしまう。どんな気持ちで歌ってたのか、楽しかったのか、何故解散しなければならなかったのか。
彼の中の音楽は、まだ鳴り止んでいないのか。


7年も私に寄り添ってくれた音楽だから、今更捨てることなんてできない。こうなったら意地でも最期まで見届けたいんだよ。たとえお互いがボロボロになってしまうとしても。